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近代科学の扉を開いたのは、レンズを手にして片目をつむった果敢な観測者たちであった。一方、そのような使命を負わない我々も、レンズを前にしたときは、その狭い視界の中に何かを期待せざるを得ない。
私は、そのような期待を作品に組み込み、新たな日常の切り口を網膜のなかに提示したい。どちらにせよ、レンズを用いた体験には、多少の気構えが必要だ。

 

この作品は、カフェの日常を透明なレンズを通して見せておきながら、それを一瞬にして”独り占め”する。実際、この装置によって描き出されるカフェの非日常的残像時間は、約2.4秒である。

copyright © Makoto Akihiro